今更ながらラ・ラ・ランドを見ました。
ラ・ラ・ランドを見ました。1回目は話がよく分からず、、2度目の鑑賞です。
La La Land (2016 Movie) Official Trailer – 'Dreamers'
★概要
ロマンスミュージカル映画
アカデミー賞6部門受賞、ディミアン・チャゼル監督、圧倒的音楽×ダンスでおくる極上のエンターテイメント!
★あらすじ
夢追い人が集まる街、ロサンゼルス。映画スタジオのカフェで働くミア<エマ・ストーン>は女優を目指していたが、何度オーディションを受けても落ちてばかり。ある日、ミアは場末のバーでピアノを弾くセバスチャン<ライアン・ゴズリング>と出会う。彼はいつか自分の店を持ち、本格的なジャズを思う存分演奏したいと願っていた。やがて二人は恋におち、互いの夢を応援し合うが、セバスチャンが生活のために加入したバンドが成功したことから二人の心はすれ違い始める……。
ざっくりまとめると、
自分が信じる芸術の在り方を尊重しあう二人だったが、忙しくなるにつれて、自分が追い求めていたものは何だったのかがわからなくなっていく。
互いに夢追い人だけで生きていくことは難しいと気付き、葛藤しぶつかり合う。夢のために生きるのか、それとも夢を諦めて相手と一緒に生きるか。
です。
この映画をミュージカル映画として私はあまり楽しめず、男女のすれ違いをうまく描写している映画としてみました。
最終的に
ミアは、女優となり別の男と結婚し、裕福な生活を送ります。
セバスチャン(以下セブ)は、自分の夢だった本格的なジャズバーを、ミアが名付けてくれたバーの名前でオープンします。
ミアが女優のオーディションに受かりパリに行っている間、セブはミアの帰りをずっと待っていました。(おお…なんて切ない)
この映画は、男性と女性によって意見が分かれる映画だろうなあと感じたので、感じ方の違いを以下書きたいと思います。
女性
「ミアの選択は妥当。セブははっきりしない。夢追い人に憧れるのも30までだし、生活を考えると地に足をつけていきたい。」
男性
「ミアを幸せにするために、セブはバンド活動が目的じゃなかったにも関わらず、お金が稼げるから頑張っていた。ミアがパリに行くのは寂しいけど、彼女の夢だから待つしかなかった。ずっと待ったのに別の男と結婚して家庭作ったのかよ。ありえん。」
私が予想した男女の意見です。
見ててこの2人凄くもどかしいんですよ!
相手のことを想いあっているのに、想いをはっきり伝えることができずにすれ違っている印象。
ミアは結構感情的だし、セブは優しいんだけどはっきりしない。互いに寄り添うことができなかったんですね。
印象深かったポイントは3点あります。
印象深かったシーンその①
~バンド活動で忙しい彼が、ミアの誕生日にサプライズで帰宅したとき~
久しぶりに一緒に晩ごはんを食べながら2人は話に花を咲かせます。
セブがツアーで世界を数ヶ月〜2年回ることが発覚し
そんなにバンドが軌道にのるとは思っておらず、すぐに安定した仕事につくだろうと考えていたミア。
ミアの考えていた安定した仕事とは、バンド活動ではなく、企業に勤めるといった類のようです。
セブ「君の言ったとおり、安定した仕事についたじゃないか。」
ミア「バンド活動?あのバンドの音楽のスタイルは貴方が納得しているものじゃないじゃん。自分が納得していないのに、これからも続けていくの?続けられるの?」
セブ「君がバンド活動を進めたんじゃないか。お金も稼げる。僕の好きなジャズピアノをまたバーで弾き続ける生活をしろと言うのか?今の時代ウケないだろう。」
ミアは、対抗します。
ミア「ジャズはダサいかもしれないけど私は貴方のおかげで嫌いだったジャズを好きになったわ!」
このシーンはお互いの想いがよく表れていて面白いです。
セブの気持ちもミアの気持ちも両方わかります。
セブとしては、ミアとの将来を本当に考えていたのではないでしょうか。
自分が納得できない音楽を演奏するバンドに所属する。納得できないけど、お金は稼げる。
生活できてミアは満足するだろう。できたお金で自分の夢であるジャズバーを建てればいい。
一方でミア
こちらもセブとの将来を本当に考えています。ただ男性に比べて現実がうまく見えていない印象を受けました。
ミアはセブの「古臭く思われているジャズを若者にも流行らせるんだ。僕の店を作って、僕の店からジャズを再熱させる」情熱に惚れています。
ただセブの夢を実現するためには、セブは町の小さなバーでジャズピアノを弾き続けている訳にはいかない。まずはセブ自身が有名になって自分に価値をつける必要があるし、店を作るために資金を貯める必要があるわけです。
印象深かったシーンその②
~ミアがようやくオーディションに合格し、パリ行きが決定したときのこと~
仕事の先行きがようやく見え始めたミアは、セブに「私たちのこれからはどうするの?」と尋ねます。
セブ「君は自分の夢に没頭しなきゃ。あとは様子を見よう。」
ちがーう!セブ違う!
パリに行く=数年帰ってこれない、夢に没頭するんだけど貴方と数年離れられない、私はこれまでも夢に没頭しながら貴方と付き合ってきたしこれからもそうしていく自信がある!
ミアは結婚に向けて1歩踏み出す言葉が何かしら欲しかったんですよ。
「あとは様子を見よう」と言われた後のミアはとても切なさそうで、目を逸らしたりして笑顔を無理やり浮かべているじゃないか。
セブとしては、
「結婚したいけど、ミアの長年の夢を妨げる事をする訳にはいかない。ミアがパリに行って、落ち着いて二人の関係も続きそうだったら結婚しよう。」
「二人の関係も続きそうだったら」って先のことは分からないし、ミアにとっては長年付き合っている彼であり、二人ともいい年なのに、二人の今後の選択を迫られたときに、選択を先延ばしにされるのは「君との結婚はないよと言われたも等しい」です。
印象深かったシーン③
~ミアのオーディション時~
オーディションに落ち続け、自分の女優になる夢がだの憧れなんじゃないかと思い始めたミア。
これ以上恥もかけない、そんな中大きいオーディションに挑戦できることになったミア。セブともすれ違いが続いていた中、ミアはオーディションで歌います。
「どうか乾杯を 夢追い人に
たとえ愚かに見えても
どうか乾杯を 心の痛みに
どうか乾杯を 厄介な私たちに
少しの狂気が新しい色を見せる
明日は誰にもわからない
だから夢追い人が必要」
歌はあまり深読みしたくないですけど、
これはミアの歌でもあるし、ミアとセブの歌でもあるなぁと思いました。
La La Land - "Audition (The fools who dream)" scene - 1080p
まとめ
自分なりにひっかかったポイントがあった映画で、まるで未来に起こるであろう出来事を見せられている気分でした。
私はミアと性格が似ている部分があるので、自分の夢や生き方を大事にすることも勿論大事ですが、自分の事だけでなく相手の人生にも寄り添う姿勢を身に着けていかなければならないなと感じました。
また面白かった映画があったら書きます。